トロントの北西約200キロの地点から始まるブルース半島(Bruce Peninsula)は、近郊の手軽なリゾートとしてオンタリオ住民に愛されている。北緯45度に位置するこの緑豊かな半島は、西はヒューロン湖、東はジョージアン・ベイに挟まれ、夏はオンタリオ南部に比べ晴天に恵まれることが多い。
オンタリオのサンタ・モニカ
まずは半島の西の付け根、ソーブル・ビーチに行ってみよう。ここは、粉砂糖のような白砂が延々と11キロも続き、波が絶え間なく打ち寄せるというまるで「海」そのものの光景で、これが「湖」だとは、にわかには信じがたい。周辺にはサーフショップや洒落たカフェが立ち並び、カリフォルニアのような雰囲気だ。トロント・スター紙やマクリーン誌でオンタリオ、カナダのベストビーチに選ばれたのも頷けるビーチだ。遠浅なので大人には泳ぎにくいかも知れないが、子どもを安心して遊ばせられるのが家族連れにはうれしいところだ。
ソーブル・ビーチの北端には、ソーブル・リバーが流れ込んでいる。この川の流れは非常に緩慢なので、初心者でもカヌーやカヤックに挑戦してみるといい。早朝の朝靄の中をカナダガンの親子といっしょにのんびりパドリングするのは、カナダならではの醍醐味。経験者は上流のソーブル滝まで行ってみてはどうだろうか。往復約1時間半程度の距離だ。
ワイルドライフと戯れる休暇
半島内に入ると、ケイプ・クロカー・インディアン居住区や、ヨットやボートが停泊されたライオンズ・ヘッドなどがある。かわいらしい灯台などの見どころのほか、自然の中を歩くトレイルも実に豊富だ。野生の蘭などが目を楽しませてくれるだろう。半島先端は国立公園。切り立つ岩と紺碧の水、マリーナなどは地中海沿岸のリゾート地を髣髴とさせる。水中ではザリガニや、通称"teeth"と呼ばれる太古の生物を見ることも珍しくない。そして、北端の町トベーモリーには、サンセットを見渡せるデッキを売りにしたコテージやインが立ち並ぶ。
これら貸しロッジなどの宿泊施設は半島全体を通して豊富にあるが、やはりキャンプも人気だ。キャンプ場は主な観光スポットのそばで見つかるほか、インディアン居住区内にも一般用のキャンプ施設が用意されている。
最後に、ブルース半島には黒クマがいたるところに生息している。黒クマは気性が穏やかと言われているが、子連れのクマには近づかない、絶対にえさをやらない、食物やごみはきちんと管理するなど、責任ある行動を心がけたい。
〈文/Yoko Morgenstern〉
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